ハイインピーダンスは0でも1でもない第3の状態

デジタル回路には「0 (Low)」と「1 (High)」以外に、第3の状態としてハイインピーダンスがあります。ハイインピーダンスは「Hi-Z」とも表され、電源やGND、信号線から電気的に絶縁された状態を表します。

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スリーステートバッファー

ハイインピーダンスをもっともよく表すものとして、スリーステート(トライステート)バッファーがあります。その名が表すとおり、「0」と「1」に加えてHi-Z状態を作り出すことができるのです。

スリーステートバッファー
OEXY
000
011
10Hi-Z
11Hi-Z
スリーステートバッファーの動作例

スリーステートバッファーの主な使われ方

このスリーステートバッファーのよくある使いどころが、RS-485などで用いられる半二重通信です。半二重通信は送信と受信の信号線が共用であり、送信と受信を切り替えながら交互にデータ送信を行います。2台以上の機器が同時に送信しようとしても、うまくいかないのです。このため1台の機器以外の出力ポートはハイインピーダンスにして、信号線から切り離す必要があります。

半二重通信例

プルアップとプルダウン

ハイインピーダンスとなっている信号線は、宙に浮いた電線が風に吹かれてゆらゆらと揺れ動くように、周囲の電界の影響を受けて簡単に電圧がふらつきます。このためハイインピーダンスになりえる信号線は、プルアップまたはプルダウンすることが必須です。

ノイズ体制を強くするためには、低い抵抗値でプルアップまたはプルダウンします。しかしそうすると消費電流が高くなってしまいます。このため抵抗値については、機器毎に検討する必要があります。

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